JISX9201

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印刷

標準画像データで変わる印刷物の質

色の基準となる画像情報、それが標準画像情報です。印刷物を作る際には、画面に映る色と実際に紙に印刷された色との間に、どうしても差が生じてしまいます。この色の違いを小さくし、正確な色の再現を助けるために、この標準化された画像情報が役立ちます。 標準画像情報は、印刷の全工程で色の情報を一つにまとめることで、常に同じ品質の印刷物を提供することを目指しています。複数の印刷所で同じ印刷物を製作する場合や、同じデザインを異なる印刷機で出力する場合などに、特にこの標準画像情報は重要です。どの印刷所、どの印刷機を使っても、ほぼ同じ色合いの印刷物を作ることができ、品質のばらつきを少なくできます。 画面に表示される色と印刷物の色は、それぞれ異なる仕組みで表現されます。画面の色は光で作り出されますが、印刷物の色はインクの反射光によって表現されます。この違いが色の差を生む大きな原因の一つです。標準画像情報は、これらの色の表現方法の違いを考慮し、画面と印刷物との色の差を埋めるための橋渡し役を担います。 また、新しい印刷機やインクを導入する際にも、標準画像情報は役立ちます。導入前に標準画像情報を用いた試験を行うことで、その性能をきちんと調べることができます。色再現の正確さや安定性などを客観的に評価し、導入の判断材料にすることができます。標準画像情報は、高品質な印刷物を安定して提供するための重要な役割を担っているのです。