
写真の相反則不軌:露光時間と明るさの意外な関係
写真は、光を使って画像を写し取ります。光の量と時間を調整することで、写真の明るさを決めることができます。この関係性を相反則といいます。
簡単に言うと、同じ明るさの写真を撮るには、強い光を短時間当てる方法と、弱い光を長時間当てる方法があります。どちらの方法でも、同じ量の光がフィルムやセンサーに届けば、同じ明るさの写真になります。
例えば、晴れた日の昼間は光が強いので、シャッターを素早く開閉する必要があります。逆に、曇りの日や夜間など光が弱い時は、シャッターを開けている時間を長くする必要があります。このように、光の強さに合わせてシャッタースピードを調整することで、適切な明るさの写真を撮ることができます。
光の量をイメージするために、バケツに水を溜める様子を想像してみましょう。同じ量の水を溜めるには、太いホースで勢いよく短時間入れる方法と、細いホースでゆっくり長時間入れる方法があります。どちらの方法でも、最終的にバケツに溜まる水の量は同じになります。
写真における光もこれと同じで、強い光は太いホース、弱い光は細いホース、シャッターを開けている時間は水の出る時間に例えることができます。そして、フィルムやセンサーに届く光の量が、バケツに溜まる水の量と同じです。
この相反則は、写真撮影の基本的な原理として非常に重要です。光の強さと時間を理解することで、様々な状況で適切な明るさの写真を撮ることができます。ただし、フィルムの種類によっては、極端に短い時間や長い時間の露光では、この法則が正しく成り立たない場合もあります。これは、フィルムの性質によるもので、例外的な現象として知られています。