
動画編集における時間管理:ノン ドロップフレーム方式
「ノン ドロップフレーム」とは、動画の時間を管理する方法の一つで、一秒間に30枚の絵が表示されることを前提とした方式です。動画はパラパラ漫画のように、何枚もの絵が連続して表示されることで動いているように見えます。この絵一枚一枚を「フレーム」と呼び、一秒間に何枚のフレームが表示されるかを「フレームレート」と呼びます。ノン ドロップフレームでは、このフレームレートを常に30枚と固定して時間を計算します。
例えば、30枚の絵が連続した動画の場合、ノン ドロップフレームではちょうど一秒の動画として扱います。60枚の絵が連続した動画であれば、二秒の動画として扱います。90枚なら三秒、と単純に30枚の絵で一秒と数えるため、とても分かりやすい時間管理の方法です。
この方式は、時間の正確さを重視する場合に特に役立ちます。例えば、テレビ放送では、決められた時間内に正確に番組を放送する必要があります。このような状況では、ノン ドロップフレームを使うことで、動画の長さを正確に管理し、放送時間を守ることができます。また、ニュース番組など、時間の正確さが求められる場面でもノン ドロップフレームが採用されることが多いです。
一方で、映画などでは、一秒間に24枚の絵を表示する「24フレーム」という方式が用いられることが一般的です。24フレームは、ノン ドロップフレームとは異なる時間管理の方法ですが、それぞれに利点があり、用途に合わせて使い分けられています。ノン ドロップフレームは、主にテレビ放送や、時間の正確さが求められる動画制作の現場で使われ、正確な時間管理を可能にする重要な役割を担っています。