
動画編集の基礎:素材準備
動画作りは、まず材料集めから始まります。材料集めとは、録画した動画を取り込んで、編集しやすい形に整える作業のことです。昔、録画にテープを使っていた頃は、必要な部分だけを別のテープに写す作業を材料集めと呼んでいました。この方法は、二台のビデオデッキを使って行う「リニア編集」と呼ばれ、動画編集全体に多くの時間が必要でした。
近年の技術革新により、動画はデジタル化され、この工程は劇的に簡単かつ速くなりました。今では、動画を計算機に取り込むだけで、すぐに編集作業を始められます。しかし、材料集めの大切さは今でも変わりません。きちんと準備をしておくことで、編集作業が滞りなく進み、質の高い動画を作ることができます。
具体的には、動画の取り込みだけでなく、不要な部分の削除や、順番の入れ替え、動画の分類なども含まれます。まるで料理をする前に、必要な食材を揃え、切り方や下ごしらえをするようなものです。例えば、旅行の動画を作る場合、まず全ての動画を計算機に取り込みます。次に、使わない場面や、長すぎる場面を削除します。そして、動画を時系列に並べ替え、場面ごとに分類します。例えば、「出発」「観光地A」「昼食」「観光地B」「夕食」「帰宅」といった具合です。
さらに、動画だけでなく、写真や音楽、効果音なども材料として必要です。これらを事前に準備しておけば、編集作業中に慌てて探す必要がなく、作業効率が格段に向上します。また、動画の雰囲気に合った音楽や効果音を選ぶことで、より魅力的な動画に仕上げることができます。つまり、材料集めは、動画編集の土台となる重要な作業と言えるでしょう。丁寧に準備をすることで、完成度の高い動画制作に繋がります。