
写真の明るさを知る:画像濃度
写真の明るさを表す尺度に、濃度というものがあります。これは、写真の明るさを数字で表したもので、光学濃度を数値化したものと言えます。簡単に言うと、写真のどこかがどれくらい明るいか、暗いかを示す値のことです。この数値は、低いほど明るく、高いほど暗いことを表します。真っ白な紙のような部分は濃度が低く、反対に真っ黒な部分は濃度が高いと表現します。
昔ながらのフィルム写真では、フィルムを現像液に浸ける時間や現像液の温度によってこの濃度が変化しました。今のデジタル写真では、カメラの中の部品である画像センサーが受け取る光の量で濃度が決まります。
写真全体の濃度を見ることで、写真全体の明るさの傾向を掴むことができます。例えば、全体的に暗いと感じれば濃度が高い傾向にあると判断できます。そして、写真の明るさを適切に調整することで、より美しく印象的な写真に仕上げることが可能になります。
一部分だけの濃度を測ることも役に立ちます。被写体の一部分の濃度を測ることで、被写体の明るさや陰影の具合をより正確に把握することができるのです。例えば、顔に光がどう当たっているか、影がどのように落ちているかを数値で捉えることができます。これは、写真の明るさを細かく調整したり、被写体の立体感を出すのに役立ちます。また、印刷物などを作る際にも、色の濃さを一定に保つために濃度を測る作業は欠かせません。適切な濃度に調整することで、狙い通りの色合いで印刷することができます。