
写真の輝きを生む光反射層
光反射層とは、読んで字のごとく、光を跳ね返す層のことです。ちょうど鏡のように、光をそのまま滑らかに跳ね返すものもあれば、表面が少しざらざらしていて、光を様々な方向に散らしてしまうものもあります。この光反射層は、写真撮影や写真の加工といった分野で、なくてはならない役割を担っています。例えば、写真機の中の鏡や、写真の焼き付けに使う印画紙などにも、この光反射層が用いられています。
写真機では、レンズから入った光を、この光反射層を持つ鏡を使って跳ね返し、ファインダーに像を映し出しています。一眼写真機では、シャッターを押すと鏡が跳ね上がり、光が直接撮像素子に当たることで写真が撮られます。
印画紙の場合は、光反射層が写真の明るさや色の鮮やかさを左右します。印画紙の表面には、光に反応する薬品が塗られており、光が当たると化学変化を起こして色が変わります。この時、光反射層が光を効率よく反射することで、明るく鮮やかな写真に仕上がるのです。
光反射層の表面が滑らかなほど、光は同じ方向に跳ね返り、写真は鮮明になります。逆に、表面が粗いと、光は様々な方向に散乱し、写真は少しぼやけた印象になります。この光の散乱は、写真の雰囲気を変える効果もあり、意図的に用いられることもあります。
光反射層は、光の反射や散乱を調整することで、写真の明るさや色の濃淡、色の再現性を高めるだけでなく、写真の鮮明さにも影響を与えます。より質の高い写真を撮るためには、光反射層の働きを理解することが大切です。