
露出アンダー:写真の明るさを理解する
写真は光で描かれる絵のようなものです。光が十分に届かなければ、絵は暗くぼやけてしまいます。これが、露出不足と呼ばれるものです。まるで夕暮れ時のような、全体に暗い印象の写真が出来上がります。
露出不足の写真では、被写体の細部が見えにくくなります。例えば、人物の表情であれば、目の輝きや肌の質感、服の模様などが暗闇に埋もれてしまいます。風景写真であれば、木々の葉の緑や空の青、建物の細かな装飾なども黒くつぶれて、何が写っているのか分かりにくくなってしまいます。せっかくの思い出も、暗くて何が写っているか分からない写真では台無しです。
この露出不足は、カメラに届く光の量が足りないことが原因です。光の量を調節するには、主に三つの方法があります。シャッターを開けている時間を長くする、レンズの開き具合を大きくする、カメラの感度を上げることです。
シャッターを開けている時間が長いほど、たくさんの光を取り込むことができます。しかし、動きのある被写体を撮影すると、ブレて写ってしまうこともあります。レンズの開き具合を大きくすると、たくさんの光を取り込むことができますが、ピントが合う範囲が狭くなります。カメラの感度を上げると、少ない光でも明るく写りますが、画像が粗くなってしまうことがあります。
この三つの要素のバランスをうまくとることで、適切な明るさの写真を撮ることができます。露出不足を意図的に利用して、雰囲気のある写真を撮ることもありますが、基本的には明るく鮮明な写真を目指しましょう。露出について学ぶことで、写真の腕前は格段に向上します。