
安全圏内におさまっていますか? セーフティーフレームの重要性
動画を作るとき、完成した映像がテレビやパソコン、スマホなど、いろいろな機器で思い通りに表示されるように工夫することが大切です。そのために知っておくべき大切な知識の一つが「安全枠」です。安全枠とは、画面の中の、どの機器で見ても確実に表示される範囲を示したものです。
家庭にあるテレビの中には、画面の端っこを少しだけ切り取って表示するものがあります。これを「走査線外領域表示」と言います。テレビ画面の大きさを調整する際に、この機能が働くことで、画面の端が少し隠れてしまうことがあります。例えば、動画の端に文字や大切な絵を配置した場合、走査線外領域表示によって、それらがテレビ画面に映らない可能性があります。せっかく作った動画の一部が見切れてしまうのは残念ですよね。
そこで、安全枠が役立ちます。安全枠は、走査線外領域表示の影響を受けずに、確実に表示される画面の範囲を示しています。動画を作る際に、字幕やタイトル、ロゴなどの重要な情報は、この安全枠の内側に配置するようにしましょう。そうすることで、どのテレビで見ても、伝えたい情報がしっかり視聴者に届きます。
安全枠には、主に二種類の枠があります。「タイトル安全枠」と「動作安全枠」です。タイトル安全枠は、文字情報などを配置するのに適した範囲で、動作安全枠は、映像の主要な動きを配置するのに適した、より広い範囲です。動画編集ソフトには、これらの安全枠を表示する機能が備わっているものが多いので、活用してみましょう。
安全枠は、動画制作者にとって道しるべのようなものです。安全枠を意識して動画を作ることで、視聴者に意図した情報を確実に伝えることができます。動画制作に携わる方は、ぜひこの安全枠を理解し、活用してみてください。