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画質

解像度を理解して、より鮮明な写真を!

写真の良し悪しを左右する要素の一つに「解像度」というものがあります。これは、写真や動画などの絵の細かさを示す基準です。数値が大きければ大きいほど、絵は細かく表現され、なめらかに見えます。 印刷物においては、1インチ(約2.54センチメートル)あたりの点の数を表す単位(dpi)で解像度を表します。画面に表示する場合は、画素数で表します。画素とは、絵を作る最小の単位で、画面上の小さな点のことです。解像度が高い、つまり画素数が多いほど、これらの点はよりびっしりと並びます。結果として、よりきめ細かい絵になります。 例えば、印刷物で300dpiと600dpiの解像度を比較してみましょう。600dpiの方が点の密度が高いため、より滑らかで鮮明な印刷結果が得られます。一方、画面表示では、例えば1920x1080ピクセルと3840x2160ピクセルを比較すると、後者の方が画素数が多く、より高精細な表示が可能です。4Kテレビなどは、この高解像度を活かして、非常にリアルな映像を映し出します。 反対に解像度が低いと、絵は粗く、細かい部分がぼやけて見えます。例えば、正方形の画像を想像してみてください。解像度が低い場合、この正方形の輪郭は階段状に見え、滑らかではありません。また、画像の中に文字が含まれている場合、解像度が低いと文字が読みにくくなってしまいます。 ぼかし処理は、絵の一部をわざと解像度を下げることで、元の模様を分かりにくくする技術です。このように、解像度は絵の質に大きく影響する重要な要素です。適切な解像度を選ぶことで、より美しく、見やすい絵を作ることができます。
技術

インターレースで滑らかな動画を作る

「画面を編み込んでいく」という意味を持つ「インターレース」は、テレビ画面などに動画を映す技術の一つです。正式には「インターレース走査」と呼ばれ、画面上に細い線を走らせて絵を描く「走査線」という仕組みを使っています。この走査線を、奇数番目と偶数番目に分けて送るのが特徴です。 まず、1、3、5番目といった奇数番目の走査線を送り、画面のおおまかな形を描きます。次に、2、4、6番目といった偶数番目の走査線を送り、奇数番目の走査線の間を埋めるようにして、より詳細な絵を完成させます。これを次々に繰り返すことで、動画として認識できる滑らかな動きを作り出しているのです。 実は、この仕組みは人間の目の「残像効果」を利用しています。人間の目は、一度見た映像をほんの少しの間、記憶として留めておく性質があります。インターレースはこの性質を巧みに利用し、画面全体を一度に描くよりも少ない情報量で、滑らかな動きを表現しているのです。 つまり、送る情報量を減らしつつ、動きの滑らかさを保つことができるという利点があります。これは、かつて情報通信技術が未発達だった時代に、限られた通信容量の中で動画をスムーズに送るために重要な技術でした。まさに「間を編んでいく」という名の通り、走査線を編み込むようにして画面を作り上げ、高画質の動画を実現していたのです。 この「インターレース」という技術のおかげで、テレビ放送は限られたデータ量でも高品質な動画を映し出すことが可能になり、広く普及しました。現在でも、様々な場面でこの技術が使われ続けています。