
スローシンクロで夜景をきれいに撮ろう!
夜間の撮影で、被写体と背景の両方を美しく写し出したいと思ったことはありませんか?そんな時に役立つのが「遅い同調」と呼ばれる撮影方法です。これは、シャッター速度を遅く設定した状態で、閃光装置を使う技術です。
通常の閃光撮影では、閃光が瞬間的に発光するため、被写体は明るく写りますが、背景は暗くなってしまうことがあります。例えば、夜間に遊園地で写真を撮る場面を想像してみてください。通常の撮影方法では、人物は明るく写っても、周りの景色は暗闇に沈み、せっかくの華やかな雰囲気を捉えることができません。まるで、暗い場所で人物だけが浮いているような写真になってしまいます。
しかし、遅い同調を使うと、シャッターが開いている時間が長くなるため、背景の光を取り込むことができます。遊園地のきらびやかな電飾や、夜空の星なども、写真に美しく記録されるのです。同時に、閃光によって人物も明るく照らされるので、背景と被写体の両方がバランスよく写った写真に仕上がります。
遅い同調の効果は、動く被写体を撮影する際にも発揮されます。シャッター速度を遅くすることで、動いている被写体の軌跡を捉えることができ、躍動感のある写真が生まれます。例えば、夜間の街を走る車を撮影する場合、車の光跡が尾を引くように写り、スピード感あふれる一枚になります。
遅い同調をマスターすれば、夜間の撮影表現の可能性が大きく広がります。幻想的な雰囲気や躍動感を表現したい時に、ぜひ試してみてください。設定方法はカメラによって異なりますので、お使いのカメラの説明書をご確認ください。色々な場面で試して、写真の腕を磨いていきましょう。