ジャギー

写真は、色のついたとても小さな四角い点が集まってできています。一つ一つの点は、普段私たちが目で見ても気づかないほど小さいものです。しかし、撮影した写真を大きく引き伸ばして見てみると、これらの点々がはっきりと見えてきます。 さて、この四角い点で描いた絵を想像してみてください。例えば、ななめや曲線を表現しようとすると、どうでしょうか。滑らかな線を描くのは難しく、どうしても階段のようなギザギザとした形になってしまいます。写真に写るものも同様に、この四角い点の集まりで表現されているため、ななめの線や曲線部分にこのようなギザギザが発生します。これが、写真における「ぎざぎざ」と呼ばれる現象で、専門的には「ジャギー」と呼ばれています。 このジャギーは、写真の細かさ、つまり「解像度」が低いほど目立ちます。解像度が低い写真は、点の数が少ないため、一つ一つの点が大きく、その結果、ジャギーも大きく見えてしまいます。反対に、解像度が高い写真は、点の数が多く、一つ一つの点が小さいため、ジャギーはあまり目立ちません。ジャギーが目立つ写真は、全体的にも粗く、ぼやけた印象を与えてしまいます。 しかし、解像度が高い写真だからといって、ジャギーが全くないわけではありません。どんなに高解像度の美しい写真でも、極端に拡大すれば、必ずジャギーが見えてきます。これは、写真が小さな四角い点の集まりでできている以上、避けられないことです。デジタル写真にとって、これは宿命とも言えるでしょう。まるで、どんなに滑らかに見える砂浜も、近づいてよく見ると小さな砂粒の集まりであることと似ています。 そのため、写真の粗さとジャギーを理解することは、より良い写真を撮る上で、また、写真を美しく仕上げる上で、とても大切なことと言えるでしょう。