ギザギザ

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画質

写真画質を下げる「ラジェッドネス」とは?

写真の良し悪しを決める要素はたくさんありますが、輪郭線の滑らかさも大切な要素の一つです。輪郭線がぼやけたり、ギザギザになったりする現象を、専門用語では「ラジェッドネス」と呼びます。まるで鋸の歯のように、本来まっすぐなはずの線が凸凹になり、写真の美しさを損ねてしまうのです。 このラジェッドネスは、印刷物や画面に表示された写真で特に目立ちます。写真の細部まで表現できる高画質印刷や高解像度の画面では、わずかなギザギザも強調されてしまうため、写真の印象を大きく左右します。プロの撮影家や印刷会社では、このラジェッドネスを無くすために様々な工夫を凝らしています。 私たちが普段見ている写真にも、実はこのラジェッドネスが潜んでいることがあります。肉眼では気づかないほど細かな乱れであっても、画像を拡大してみると、線が滑らかでないことに気づくでしょう。例えば、建物の輪郭や人物のシルエット、空と山の境目など、直線や曲線がはっきりしている部分に注目してみてください。これらの部分がギザギザになっていると、写真の全体的な印象がぼやけてしまい、鮮明さが失われてしまいます。 ラジェッドネスの原因は様々ですが、主な原因の一つに画像の圧縮があります。写真をデータとして保存する際に、ファイルサイズを小さくするために画像を圧縮することがあります。この圧縮の過程で、写真の情報の一部が失われ、輪郭線の滑らかさが損なわれることがあるのです。また、撮影時のカメラの性能や、被写体の状態、光の加減などもラジェッドネスに影響を与える要因となります。 ラジェッドネスを軽減するためには、高画質で撮影すること、適切な画像編集ソフトを使って補正することなどが有効です。また、印刷する際には、印刷機の性能や用紙の種類にも気を配る必要があります。少しの工夫で写真の仕上がりが大きく変わるので、ぜひ試してみてください。