
シーンモードを使いこなす撮影テクニック
写真の出来栄えを左右する設定を、カメラが自動でやってくれるのが、場面に合わせて設定を選ぶ「場面設定」です。この機能は、写真の腕前に関わらず、誰でも手軽に美しい写真を撮れるようにしてくれます。まるで写真の先生がついてくれているように、様々な場面に合わせた「お手本」設定が用意されているのです。
例えば、人を撮りたい時。背景をぼかして人物を際立たせたい時は「人物写真」設定を選びます。すると、カメラは自動的に背景をぼかす適切な設定を選び、肌の色も自然で美しく写るように調整してくれます。
雄大な景色を撮りたい時はどうでしょう。「風景写真」設定を選ぶと、空の青さをより鮮やかに、木々の緑をより深く、遠くまでくっきりと写る一枚が撮れます。
動き回る子供やペットを撮る時は、「運動」設定が役立ちます。この設定では、被写体の動きに合わせて素早くピントを合わせ、ブレのない写真を撮れるようにシャッターの速度を速くしてくれます。
また、暗い場所で被写体を明るく撮りたい時は「夜景」設定を選びます。そうすると、光をより多く取り込み、暗い部分も明るく、ノイズを抑えた美しい夜景写真が撮れます。
このように、場面設定には様々な種類があります。それぞれの設定は、明るさ、シャッターが開いている時間、光の入る量、色の調整、光の感度といった、写真の出来を左右する複雑な要素を自動で調整してくれます。これらの設定を自分で調整するのは難しいものですが、場面設定を使えば、設定に迷うことなく、撮りたい場面に集中できます。構図を考えたり、被写体の表情に気を配ったり、写真を楽しむ余裕が生まれるのです。色々な場面設定を試して、写真の楽しさを広げてみましょう。