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消去エネルギ:書き換え可能媒体の仕組み

情報を何度も書き換えられる記憶装置には、既に書き込まれた内容を消すための力が必要です。この力を「消去エネルギー」と呼びます。一度書いたものを消して、新しいものを書き込むには、前の記録を完全に消しておく必要があります。この消去作業に必要な力が、まさに消去エネルギーにあたります。 私たちが普段使っている色々な機器、例えば、電車に乗る時に使うカードや、パソコンに繋ぐ小さな記憶装置、何度も書き換えられる光ディスクなどは、この消去エネルギーを使って情報を書き換えています。 例えば、電車に乗る時に使うカードを改札機にタッチすると、カードの中の記憶装置に電気の力が加わります。この電気の力が消去エネルギーとして働き、以前の乗車記録を消去します。そして、同時に新しい乗車記録が書き込まれるのです。同様に、パソコンに繋ぐ小さな記憶装置や書き換えられる光ディスクも、電気や光の力を使って情報を消したり書き込んだりしています。 何度も書き換えられる記憶装置は、紙のように一度使ったら捨ててしまうものではありません。そのため、環境への負担が少なく、資源を大切に使うことにも繋がります。繰り返し使えるということは、ゴミを減らし、新しい資源を使う量を減らすことに繋がるからです。消去エネルギーについて知ることは、これらの記憶装置がどのように動いているのかを理解する上で大切な手がかりとなります。消去エネルギーがあるおかげで、私たちは簡単に情報を書き換え、機器を便利に使うことができるのです。