エアモニタマイク

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技術

エアモニで完璧な音響調整

「エアモニ」とは、音を整える作業において、お客さんが実際に音を聞く場所の音の状態を確かめるために使う道具、つまり集音器のことです。または、その集音器を使って音を確かめる作業全体のことを指すこともあります。音を整える部屋では、このエアモニを通して客席の音を聞きながら、混ぜ合わせる機械の操作を行い、一番良い状態の音を作り出します。まるで客席に座っているかのように音を聞くことで、より実際に近い音の調整ができるのです。 具体的には、舞台上の演奏や歌声を、客席に置かれた集音器で拾い、それを調整室にいる音響担当者が聞きます。客席の音量バランスや音の響き具合、残響などを確認することで、音響機器の設定を調整し、客席全体で均一に心地よい音が聞こえるようにします。例えば、一部の楽器の音が大きすぎる場合や、反響しすぎて音がぼやけている場合などは、エアモニを通して問題点を把握し、ミキサーやイコライザーなどの機器を操作することで改善します。 この技術は、演奏会会場や芝居小屋、音楽演奏をする場所など、様々な場所で役立てられています。小さな会場では、音響担当者が直接客席を歩き回って音をチェックすることもありますが、大きな会場ではエアモニが不可欠です。また、近年は音響機器の進歩に伴い、エアモニの技術も進歩しています。デジタル技術を使った高性能な集音器や、音を分析する機器が登場し、より精密な音の調整ができるようになっています。これにより、より自然でクリアな音質を実現し、観客により良い音響体験を提供することが可能となっています。また、ワイヤレス技術を使ったエアモニシステムも普及しており、配線の制約を受けずに客席のあらゆる位置で音をモニターできるようになっています。