
イメージセッタ:高品質印刷の立役者
図や絵、写真といった電子上の模様を、紙などに印刷できる形にする機械のことを、イメージセッタと言います。この機械は、まるで電子上の模様を、印刷に適した高精細な模様へと描き換える魔法使いのようです。一体どのようにして、そのような芸当を可能にしているのでしょうか?
イメージセッタの働きは、大きく二つの段階に分かれています。まず最初の段階では、模様の情報を点の集まりとして捉え直し、印刷に適した形へと整えます。この作業を担当するのが、「点模様処理機」と呼ばれる部品です。コンピュータの中に保存されている模様の情報は、そのままでは印刷に適していません。そこで、点模様処理機が模様の情報を点の集まりとして再構成し、印刷機が理解できる言葉へと翻訳するのです。点の密度を変えることで、濃淡や色の変化を表現し、滑らかな階調を作り出します。まるで、点描画を描く画家のようです。
次の段階では、点模様処理機で整えられた模様の情報をもとに、実際に紙やフィルムに焼き付けを行います。この作業を担当するのが、「記録機」と呼ばれる部品です。記録機は、レーザー光線のような強い光を用いて、感光する紙やフィルムに模様を焼き付けます。点模様処理機から送られてきた情報に従って、光を当てたり当てなかったりを繰り返し、精密な模様を描き出していきます。まるで、光で絵を描く画家のようです。
このように、点模様処理機と記録機、二つの部品が連携することで、イメージセッタは高品質な印刷を実現しているのです。電子上の模様が、まるで魔法のように紙の上に現れるのは、この二つの部品の緻密な共同作業の賜物と言えるでしょう。